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かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第261話「不発弾」【2017年4月】

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三年生の終わり二週間は、育成学級への逆交流で過ごしたSくん。虐めや不登校や色々ありました。学年が上がって、育成学級への逆交流は停止、通級教室はまだ始まらず、ずっと普通学級にいて、ちょこちょこトラブルはあるものの、宿題もきちんとやって、時間割りもそろえて…。よく頑張ってます!と担任の先生からの報告。う、うん、たぶん、もう頑張りすぎている……!

先日の、集団登校班のメンバーから「ヘルパーいるなら集団登校で来なくていいと言われた」問題は、言った方は「Sくんが年度末には『◯年生になったらヘルパーさんなしで学校へ通う』と言うのに、いつまでもヘルパーさんがいるから”おかしい”と思った。いつになったらヘルパーさんなしで学校に通うのか”知りたい”。」そうで……。

うーん。こういう健常の世界の”何気ない疑問”が、どれだけ重い爆弾になってるか。

Sくん自身が自分の障害を理解していないから自分の口から説明はできないし、大人が障害説明したところで相手のお子さんが複雑な発達障害の症状を理解できないし、Sくんの”来年こそは一人で学校通いたい想い”も分かるし、でもおそらくSくんには一生ガイドヘルパーが付いて歩く事になると思うし、健常の側から見たら一年からずっとヘルパーがいる事自体ずっとおかしいわけで、ただ、おかしかろうが、ずっと、Sくんにヘルパーは付くわけです。

なぜなら、親が重度身体障害者で付き添えないから、Sくん自身の身の安全を複雑な発達障害があるSくんは守りきれないから。周りから見ておかしな姿でも、これはずっと続くのです。Sくんが「来年度は一人で学校へ通いたいと思ってる!」と宣言しても、有言実行する日は来ないのです。

ちなみに、学校側は、「ヘルパーさんがいても集団登校班で学校へ来るように」と言います。なんだか二重苦だと思うのは私だけでしょうか。

集団登校班の中に、「この集団登校班に入るな」と嫌な事を言う人がいるわけです。Sくんは出渋り、集団登校班から遅れて学校へ行くようになって来ました。が、学校側は、「登校は集団登校班で来ましょう」と言うわけです。

先生から該当のお子さんへの指導はあったようですが、どうなのかな…?あの日からSくんは集団登校班が出発してから学校へ行くようになりました。

クラスの嫌な人達がすぐに成長して劇的に良くなるなんて事はなく、逃げ場である逆交流や通級はない、今のこの状況ってかなり苦しいのではないかな?と思うわけです。

Sくん:「学校行きたくない!」
私:「うん、休んでいいよ。」
Sくん:「学校は行かなきゃいけない!」
私:「うん、でも休んでいいよ。」
Sくん:「休んだら友達に会えない!行ったら嫌な人に会う!逆交流は行きたいのに行けないし、先生はみんな新しいから信用していいか分からないし!」
私:「うん。だから、選んでいいよ。行くか、行かないか、を。」

とりあえず今朝も一悶着してから学校へ行きました。本人が納得できる形の、ストレスの少ない形で生活をさせてやらないと、内に溜め込んだ不発弾がバーンと爆発してしまいそう。具体的な策を探らなければなりません……。

つづく。

第260話「子猫と病院帰りに」【2017年4月】

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子猫を飼い始めて、かいじゅう兄弟が幼かった頃を思い返しています。

キャットフードをお湯で柔らかくしたり、トイレのお世話をしたり、病院へ行ったり。少し病気にかかっていたので、猫砂はウンチの度に全部捨てて、トイレを熱湯消毒していました。

弟Aくんは年に一回病院に行くくらいのペースでしたが、Sくんは身体が弱かったのか、毎月のように病院やERへ行っていました。Sくんが幼かった頃は熊本にいたので、夜中に診てもらえる病院が2つしかなく、そこへみんな来るので、トリアージ受付があって、待ち時間が長くて大変でした。

嘔吐発熱で20時に行って、ずっと待って、診察が2時、更に点滴待ちをして、点滴開始が5時、終わったら朝、みたいな事がよくありました。

トリアージ受付では、症状によって緊急度が高い人を優先して診てくれます。しかし…、親と子供本人に問診するので、発達障害があって受け答えがチグハグ、もしくは答えない、笑ってる、熱があっても元気に走り回るSくんの状態では、正しくトリアージされず。だいぶ後になってから悪化して中に運ばれるような事が続きました。

ある時、保育園でマイコプラズマ肺炎が流行っていた時、「胸が痛い」「息をするともっと痛い」と泣くので熱を計ったら39度。これは感染してるな…と思ってマスクをさせてERへ行きましたが……。

笑いなら走り出そうとするので、まずは、「元気にしてちゃダメだよ。グッタリして。」「看護師さんに、胸をおさえて、”息をすると胸がすごく痛い”と言いなさい。」「悲しそうな顔して。」と演技指導してから、トリアージ受付へ行きました。すぐに隔離され、CTをとられて、結果は肺炎でした。

余談ですが、私も病気が外から見えないタイプで、弟Aくんが発熱してERへ行った時に、私も”怠かった”のでそれを伝えて一緒に診てもらうと、先生が「え?元気そうだけど。とりあえず熱計って」と言われて計ったら40度超え。「え?」となって体温計を変えて計り直し、また40度、それから看護師さん達がザワザワし出して、弟Aくんから引き離されてそのまま造影剤を使ってCTへ。酷い肺炎でした。

入院はしませんでしたが、この頃の私は体調も運も悪く……。

弟Aくんを妊娠中からずっと風邪で常に熱があり、帝王切開の予定より早く陣痛が来て入院してウテメリンで止めて、帝王切開手術予定日は部分麻酔が途中で切れてしまい激痛のまま手術続行、退院後はまた風邪、そのまま上記の肺炎、それから長引いた咳で肋骨を疲労骨折、咳止めの投薬で1ヶ月便秘に苦しみ、すべてが治った頃に、弟Aくんは2歳に、Sくんは5歳になっていました。

なんだか大変だったな……。

今も3人分の通院と投薬による自宅療養だけで人生が終わりそうですが、かいじゅう兄弟が幼かった頃よりは、ずっとマシで、健康的な毎日だと思っています。

『大変だった時も、過ぎ去ればいい思い出だな。』子猫と病院帰りにふと思いました……。

つづく。

第259話「害のある人を心から追い出して行く事」【2017年4月】

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新学期、調子良く集団登校で登校するSくんに。

「ヘルパーいるなら集団登校で来なくていいよなー!」
「集団登校で来んなや!」
「ヘルパーと二人で来いや!」

と言い続けるクラスメイトと上級生。いつもは動物の話などをして登校するSくんは無言になってしまいました。

ヘルパーさんからの申し送り後、担任の先生へ連絡。指導時、どこまでヘルパーさんについて話していいか、先生から聞かれました。

Sくん本人は、「自分は目が悪いから、車の遠近が分からず、タイミング悪く車の前に飛び出してしまう、だから、ヘルパーさんが付いている」と思っているので、その方向で必要があれば説明を加えてくださいと伝えました。

でも……、Sくんにヘルパーさんが付いて、もう四年目。これが一年生の始めとかなら、「ヘルパーさんって何?なんで一緒に行くの?」と純粋に疑問を持つ気持ちも理解できるのですが。

とっても、”今更感”が強い。

こんな些細な「これ」をきっかけに、また、Sくんが学校へ行けなくなる可能性もあり(行けないなら勿論休ませる)、我が家にとっては一大事。

いつも健常のお子さんの
「気になったから言ってみた」
「みんなと違うから言ってみた」
「気軽な気持ちで言ってみた」
「気にするとは思ってなかった」
「こんなこと、気にすんなよ」
「気にするのは知ってるけど、あえて言ってみた、それで学校来られなくなってもそんなの知らない」
といった言動に振り回されて、はぁ〜……っとなる気持ちが正直な所あります。

そして、親が親だから、子も子。それぞれの家庭の親子の根の部分はとても似ている事を、私はPTAトラブルを通じて知っています。

(「保護者は皆平等だからどんな障害あっても同じにPTAしろ。できないなら、証拠出せ。手帳や診断書のコピー渡せ。こちらが納得するまで、障害の説明しろ。でも、配慮や、PTA免除はしないけどな。」←こんな感じでした。法務局や弁護士、障害者支援相談員、京都市教育委員会に相談して、障害者差別解消法を盾に、現在は免除に至っています。免除になるまでに本部役員は一度引き受けました。)

みんなと同じには出来ない事情の裏には、たやすく話せないデリケートな問題があり、こちらが話せる範囲を判断して既に説明はしてあるのに、あえて、そこをウィークポイントと知りながらなじってくる。親も、子も、ただの嫌がらせを繰り返しているのです。

「年収いくらなん?」
「マンションいくらで買ったん?」
「保育料いくら?」
「障害ってどこがどんな風に悪いん?もっと詳しく教えて!」
「いつ死ぬん?」
障害者手帳持ってるん?障害基礎年金もらってるん?!」
「ってかそんな風に見えへんし。大げさで、嘘つきやな!」

興味津々、こんな感じです。……マスコミか(笑)!

相手の聞いたらいけなさそうな事情を汲めない大人、そして子供。自分の知りたい気持ち任せに、相手に侵入する勢い、これらは自分でしっかり排除していかなければなりません。

だから、Sくんが、朝、黙って登校したのは正解なのです。害のある人には、関わらなければいい。

ただ、繰り返し、ずっとこれが続いたり、広がったりしたら、Sくんの精神が保たないので、担任の先生に早期連絡、その日中に、該当のお子さんに指導を入れてもらう事にしたのです。

おそらく、指導が入ったくらいでは収まりません。他人を変えるのには時間がかかるし、健常児の成長の速度という物もあるので、すぐに何か変わるという物ではありません。

が、学校で事情をきちんと先生が知っているという事が、Sくんにとってプラスに働くはずです。

あとは、自分の心や視野や人生から、早く、害のある人を追い出して行く事です。他人が変わるのを待つより、自分が変わる方が絶対に早いです。

どこまでも、どこまでも。Sくんが強く強く強くなる為の内面の戦いは続きます……。

つづく。

第258話「宿題の加減の再判断」【2017年4月】

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学年が上がって、担任の先生が新しくなって。担任の先生から「どのくらいできるか可能性をはかりたい」と伝えられ、最初はみんなと同じ内容と量の宿題が出ました。

やり方を勘違いしたり、消したり、やぶれたり、泣いたりしながら3時間くらいかかってやり遂げました。

・宿題は出されたらやらなきゃいけないものだという想いから来るストレス。(先生が無理しなくていいよと伝えても、無理してしまう。)

・宿題を加減されると周りからズルいと言われ、自分でもズルしてると思っているストレス。

・「だからと言って、自閉症スペクトラム学習障害があるから、みんなとずっと同じ課題を、同じペースでできるわけではない」と、本人が障害理解をしていない所から来るストレス。

この3つのストレスに苦しんでいる事は明らかなので、どのようにサポートして行ったらストレスが少なくて済むか、どの辺りに落とし所をつけるか、担任の先生と本人の間で都度、相談しながら進めてもらうようにお願いしました。

新学期で育成学級の方が落ち着いていないので、逆交流は停止、LD等通級教室も今週担当の新しい先生が様子を見に来られて、来週からやっと始まる模様。特別支援コーディネーターは今年度もいないようなので、担任の先生を中心に支援計画を立てていただくような段取りです。

担任の先生がノートに書いてくださったり、加減の仕方を本人と考えてくださったりしています。まずは宿題から、Sくんの様子を知ってもらえたらいいかなと思っています……。

つづく。

第257話「猫を飼う」【2017年4月】

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以前から猫を飼いたがっていた我が家。環境を整えて、クリニックの先生方にも相談して、やっと猫ちゃんを迎え入れました。

Sくんも弟Aくんも動物大好き。Sくんはこの間遊びに行った動物園のふれあいコーナーで、ヤギと一日中遊んでいたくらいです。

リビングにゲージを置いて、今は中で過ごしています。落ち着いたら、徐々にかいじゅう兄弟にもお世話を手伝ってもらおうと思います。

猫ちゃんと遊びたい気持ちマンマンのかいじゅう兄弟。でも、まだ子猫なので、遊ばせ過ぎ注意だなぁと思っています……。

つづく。

第256話「新学期、新体制」【2017年4月】

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発達障害のあるお子さんは「変化」にとても弱いです。

新学期は新しい事のスタート。学年が上がり、教室が変わり、先生が変わり、クラス全体が目指すめあても変わって来ます。
(Sくんの学校は人数が少ないので単級、幸か不幸かクラス替えはありません。)

大概の春、Sくんは、登校時間になるとお腹が痛くなったり、学校へ出発するときに出渋りがあったり、なんとか学校へ行っても授業中に吐いたりしていました。

今年度は、普通学級担任、育成学級担任、通級教室担任が一斉に変わる事になり、Sくんは少し不安な顔をしていました。

でも!今年の春はいつもと違って、ハツラツと学校へ向かっています。

Sくんの、変化に弱い部分を完全に直す事はできませんが、変化を繰り返す事によって少しずつ良くなっていると思います。

まだまだ課題はありますが、こうして成長していくんだなぁと感じます……。

つづく。

第255話「我が家の個食」【2017年4月】

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かいじゅう兄弟の食べこぼしやマナーに厳しいパパと、いくら注意されてもすぐには直らないかいじゅう兄弟。家族全員が同じ時間帯に家にいても、食卓を囲んで家族団欒……が難しい我が家です。

集中できなかったり、特有のこだわりがあったりは、勉強だけではなく、ごはんを食べる時にも支障があります。

まずは、家族で決めたごはんの時間に、かいじゅう兄弟は席に着く事ができません。

何かやりたい衝動にかられて何かをやっていたら自分ではやめられないし、何度も声かけしてもすぐに忘れてしまって遊び続けたり、新しい遊びをしてしまったり。たまに片付けをしている時もありますが、ごはんだよ!の声かけから30分以上はかかるので、ごはんの一時間前から声かけはしています。

でも、四人で揃ってスタートできない。

たまたま四人がテーブルに居合わせたとしても、障害特性から、まともに食べられない様子を、パパは受け入れられないので、ずっと怒り通し、かいじゅう兄弟は泣き続ける事態になってしまいます。

私がいればなんとかフォローしますが、月の半分以上を絶食、もしくは体調が悪くてトイレにいるので、食事の用意だけはして、私はそこにいません。

こんな繰り返しから、最近は、個食になりました。

平日は、まず、保育園から帰った弟Aくんが夕飯を食べる、それからゆっくりSくん、終わった頃にパパが帰って来て食べて、体調が落ち着けばその後に私が。こんな流れです。私の体調が悪いので、子供達はそれぞれ一人で席に着いていますが、気にしていないようです。

休日は食卓に4人分のごはんは用意するけれど、最初に食べるのはパパ、次が弟Aくん、遅れてSくんです。体調次第でどこかのタイミングで私も食べる、こんな感じです。

普通からは逸脱した様子を続ける事に最初は抵抗がありましたが、もう慣れました。それにこの方がそれぞれ気持ちよく食べられるのです。

1つ、普通の形を捨てて、楽になりました。

寂しさがともなうような「孤食」ではなく、それぞれ食べる我が家の「個食」の話でした……。

つづく。