かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第2話「Sくんの異変、レゴの雪だるま」【2013年1月】

寒くて暗い冬でした。Sくんが年中の夏から、我が家はずっと冬でした。不穏の時だったのです。

2011年5月に弟Aくんが生まれた時、私は部分麻酔が効かず、麻酔無しで帝王切開を乗り切りました。それから私の持病は悪化していきました。更に、妊娠中からの風邪が→肺炎になり→長引いた咳で肋骨の疲労骨折もしました。内臓疾患と足腰の不自由さに加え、肩や手も不自由になり、家事ができなくなりました。

そこへ、2012年7月、最愛の母(京都のばぁば)が膵臓癌で余命2ヶ月の宣告を受けました。悲しみと混乱の中で、平静を保つのに必死で、私はいつからか子育てを楽しむ心を、自分を大切にする心を失っていました。

ある日のこと、珍しくSくんが部屋のドアを閉めてレゴをしている声が聞こえてきました。

Sくん:「まんまんちゃん、まんまんちゃん。おねがいです。京都のばぁばはもうすぐ死にます。ママもいつか死にます。ぼくはそしたらどうしたらいいですか。まんまんちゃん、まんまんちゃん、おねがいです。」
(※まんまんちゃん→お地蔵さん)

覗くと、レゴで作った無数の雪だるまみたいなものがビッシリと、プレートの上に作られていました。それに向かって正座したSくんが、合掌して、滝のような涙を流しながら必死に拝んでいたのです。

Sくんは大変なおばあちゃん子でした。そして、ママっ子でした。だから、その二人がいなくなってしまうかもしれないと心が感じて、もう限界なんだ……!「Sくんが心の病気にかかってしまった!」あの時の私はそう思って、Sくんを病院へ連れて行く事に決めたのでした……。

つづく。