かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第17話「本当のありがとう。Sくん、京都の療育施設へ」【2014年1月〜3月】

お天気のいい冬の日が続いていました。毎週金曜日の午後は、保育園を早退して、療育施設へ。地下鉄に乗ってから歩いて行きます。いつも、Sくんは嬉しそうに、もくもくと歩いてくれました。

前にも少し書きましたが、京都で通い始めた療育は、一対一で先生が付いて、お友達との関わりを遊びの中で教えていくという施設でした。体を動かすお部屋と、座って静かに遊ぶお部屋があって、自由遊び→みんなでおやつ→絵本の読み聞かせ→帰りの支度。一度に6人くらいのお友達が集まり、楽しいひと時を過ごしていました。

付き添いの保護者の皆さんは、事務所の奥のテーブルで座談会。情報交換をしたり、就学に向けての準備の事を話したり、とても穏やかで真面目なお母さん達に出会えて、私はたくさん助けられました。

私はこの施設の先生方の、声や、声かけが優しくて大好きでした。話をたっぷり聞いてくださる雰囲気や、「大丈夫、大丈夫、頑張りすぎないで〜」という雰囲気が、大好きでした。私も見習って先生方みたいな優しい母になろうと心掛けましたが、気がつけばSくんとAくんを怒鳴ってしまっていました。

ここへ来ると、熊本で反省を繰り返し、悲しい出来事もたくさんあって、穴だらけになっていた私の心に、たくさんの優しさが飛び込んできました。『本当のありがとう』。…あっという間の3カ月が過ぎ、療育施設を卒園する時が来ました。保育園や療育施設がSくんにも、私にとっても、とても良い場所だったので、余計に小学校への不安が増したりもしましたが……。(残念ながら、後に、不安は悪い方に的中してしまいます。)

でも、良かった時の想い出は消えません。楽しい記憶を自信に変えて、何があっても全部が「0」になる事がないように。私達は心掛けながら、小学校生活へ挑んでいくのでした……。

つづく。