かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第52話「Sくんの”普通って何?”コンサータの激しい副作用」【2015年6月】

普通って何でしょう?どこからどこまでが普通で、許される範囲なんでしょう?それを許すのは誰でしょう?私でしょうか、あなたでしょうか、まだ会ったこともない誰かでしょうか。

Sくんが2014年2月から飲み始めたコンサータは副作用があるお薬でした。まず、ほとんど食べられません。特に給食は食べられないようでした。朝は小さなパンかカステラ1つに牛乳を少し、夜はごはんを子供茶碗に半分とおかずを少し食べるくらいで、あとはおやつで補充していました。眠りにつくのも遅く11時くらいまで起きていました。朝は6時半に起きます。

学校では人に迷惑をかけないように過ごしていたようでしたが、帰ってから、薬の効果が切れる夕方の時間帯に暴れるようになりました。私や弟に当たり、弟Aくんの方に抑肝散(ヨクカンサン)を飲ませていたので弟が負けて泣いてしまうようになり、バランスが難しいと感じる時期でした。

また、おばあちゃんが亡くなってからグレている様子に加え、巻き込みのような、人に命令をして言う事を聞かせたいような態度もこの頃から取るようになりました。もうすぐ夏休みですが、私はそんなSくんと夏休みを過ごす事を怖れていました。去年のように共に頑張って、遅れた分の学力を取り戻すような自信もありません。

普通って、生きていて苦しくない事かもしれません。私も、Sくんも、弟Aくんも、困り、苦しみながら生きています。

いつか今日より少しでもいい世界がやってくるんだとしたら、やっぱり、この苦しみを糧にしてでも、今日を一生懸命に生きなければならないと思うのでした……。

つづく。