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かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第62話「Sくん、不登校の兆し」【2015年9月】

いつまでも暑い日が続いていました。目まぐるしく事が動き、空を見上げる暇もありませんでした。この頃から私の体調はぐっと悪化していき、新薬を試す事になりました。

毎朝、Sくんは集団登校班が出発するのをマンションの廊下から見下ろして、確認してから、出発していました。足取りは重く、行きたくないと背中が言っているようでした。

もしかしたら、この頃のSくんが学校へ通い続けたのは、最初に、”学校は行くものだ”とインプットしてしまったからかもしれません。

もちろん、病院の先生方にも相談をしました。児相の先生は”担任の先生との信頼関係があるなら、今はなんとか頑張って送り出してみましょう”と言いました。クリニックの先生は”もう休ませてしまったら?”と言いました。どちらも正しくて、どうしたらいいかな…と私は迷っていました。

そもそも、発達にばらつきがあって、下は6歳〜上は14歳までのレベルがあるSくんが、支援なしで普通学級にいられるわけはありませんでした。日本には、アメリカみたいな”落ちこぼれ防止制度”はないので、学力は遅れるばかり。大丈夫な事は何もありませんでした。

Sくん:「僕は何のために学校へ行くの?」

私には分かりませんでした。だから、いつかSくんの方から休みたいと言われたら、学校を休ませようと思い始めていました……。

つづく。