かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第67話「二番目の校長先生へ、自分で訴えるSくん」【2015年11月】

だんだん寒くなってきました。京都は冬です。Sくんはこの頃から頻繁に、「育成学級へ行きたい」と言うようになりました。学力面もサポートがないまま遅れるばかり、クラスメイトともうまくは行っていないだろうな…と感じてはいました。

しかし、簡単に育成学級へ行けるわけではありません。もしも育成学級に移籍したら、Sくんが大好きなLD等通級教室は受けられなくなります(普通学級所属が条件)。暫定的に、育成学級への逆交流をお願いするのも、育成学級が1クラスしかなく、メンバーは他学年に渡り、先生は1人しかいない中で難しいという事でした。

するとある日、Sくんは自分で校長室へ行き、「早く育成学級へ行きたい!」と訴えました。またしても、びっくりな行動力を発揮して、校長先生にも少しはその想いが通じたようでしたが、育成学級への逆交流はまだ始まりませんでした。

後に。この頃のSくんが酷い虐めにあっていた事が発覚します。大人は誰も気付きませんでした。ただ、毎朝、服選びに時間がかかり泣く事もあったり、新しいパンツが欲しいと言って買いに行ったりしていました。クラスメイトにズボンを下げられてパンツチェックを受けていただなんて、想像もしていませんでした。

Sくんが育成学級ヘ行きたがった理由は、虐めから逃げる為だったのです……。

つづく。