かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第106話「コンテストの話」【2016年10月】

発達障害があるお子さんは評価される事を嫌がる傾向があります。Sくんは何回か小さな賞をもらった事がありますが、一切興味なし。「賞状はただの紙切れだからいらない、捨てて」と言われてしまいました。

Sくん:「僕が気持ちよく描いたり作ったりした事が重要やねん。つまり、過程が重要であって、結果なんかどうでもいい。あんな紙切れ、後から作品だけ見て評価して、何様のつもりや!ママやって、仕事でお金に換えてしまう作品と、ずっと家に置いている作品とあるやんか!コンテストで賞とっても意味ないやん!お金がもらえて、少し有名になるだけやん!」

細々、作家活動してる母をバッサリやなー……。確かに、子供の頃に絵のコンテストに出しまくって賞金稼ぎしていた私にとって、欲しかったのは図書券と商品券……。あとは少し人気者になれるだけで、変なプライドがついて、大人になってから直接それが役に立ったかと言われればそうでもありませんでした。

私:「で、でも、嬉しいやん?評価されたら……。」

Sくん:「別に。」

あー……。特性として分かってはいたけれど、やっぱりそうなんだなぁと再確認しました。

学校ではクラスメイトがスポーツや作品で賞をとったりしているようで、おめでとうって言うんだよ、と、伝えていますが、……たぶん、言ってないだろうなぁ。クラスメイトから「Sくんはなんでコンテストに出さないの?出して賞取ったら凄いやんか!」と言われた所へ、担任の先生まで、「Sくんの凄い所をみんなに知ってもらう為にコンテストに絵を出したら?」とか言ってしまったらしく、Sくんが不機嫌で下校しました。あらら……。

Sくん:「賞をとらなきゃ凄くないとか、意味分からん。別にあいつらに凄いとか思われなくていい。」

左様ですか……。

下は6歳半〜上は14歳のレベルがあるSくん。正直、学習障害があるので、”特に勉強ができないアホの子”としてクラスで認識されています。なのに、発言は”大人みたい”。だから、ムカつくってお子さんもいるのでしょう……。構図は分かるけど何らかの形で「みんな良いところ、悪いところがあって当たり前。楽しくて打ち込める事があるだけで素晴らしい」みたいになってくれないかな…と思うのでした……。

つづく。