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かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第107話「ぐんぐん成長する、弟Aくんの様子」【2016年10月】

発達障害って何?」できる事とできない事の差が激しくて本人が困っている事。感情や行動など、自分をコントロールできない事があり、周りから理解されない事がある。傷付いて二次障害を引き起こす事もある。一見、そうとは見えない事も、理解されない原因の一つだと私は思っています。そして、発達障害は治る病気ではありません。

弟Aくんは社会性が高い発達障害児で、できる事とできない事の差が激しいものの、発達指数が全体に高い為、保育園ではできる方の子供として存在しています。ただ、ADHDが強く出るので、爆発したイライラを放出するパワーを自分ではコントロールできず、泣き続けたり、物を壊してしまったりします。自閉症スペクトラムの要素としては、完璧主義で、理想が高く、年齢から見ると高過ぎる目標を設定してしまい、挫折して泣きます。保育園や療育では周りをよく見て、感情や行動をコントロールして問題は起こさずにいて、帰ってから爆発してしまうタイプです。

最近では、集中力が高まると何時間でも座って絵を描き続けたり、テキストに取り組んだりします。どうやら学習障害はないようなので、教えれば何でも身につくような感覚があります。

周りをよく見て行動できる分、兄Sくんの発達障害の様子を巧みに真似て聞こえないふりをしたりします。Sくんには、いくつも声かけすると最後しか覚えていない特徴がありますが、弟Aくんは全部聞いています。だから、二人に「お片付けしてから、手を洗って、おやつにしようね。」と言うと、Sくんはいきなり席に着いておやつを食べようとしてしまい、弟Aくんは一人でお片付けさせられるのが嫌で、手だけ洗って席に着きます。

AくんはSくんより安定しているように見えますが、キレてしまった時のパワーは私ではもう抑えきれません。爪剥がしや皮剥がしの癖があり、今までに爪を切ってやった事はありません。常に「死にたい」「なんで僕は生まれたの」「生まれた意味が分からない」と言いながら泣き、衝動的に物を壊してしまいます。だから、本人は困っているし、傷付いている。自分の症状を理解しにくいという点もこの病の苦しみの一つなのではないかと感じます。

Sくんとはまったく違う特性を持っている弟Aくん、もしかしたら、Sくんに発達障害がなければ、私は”ただのおこりんぼさん”くらいで見過ごしていたかもしれません。

毎日毎日はそう変わらず、かいじゅう兄弟はかいじゅうのまんまですが、半年や一年くらいのターンで成長を感じながら、これからも”うまく病気と共存できるように”サポートしてあげたいと思います……。

つづく。