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かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第113話「そのドアを叩くのは誰?」【2016年10月】

今はほとんど無くなりましたが、我が家にはよく子供達が遊びに来ていました。我が家のゲーム目当てかな…と感じていましたが、ほとんど毎日の時期もありました。”それでもSくんの為に…!”と思って頑張って対応していましたが、休みの日の早朝や体調の悪い夕暮れ、お客さんが来ている時、仕事日は帰ってもらっていました。

中には電話してから来てくれるお子さんもいましたが、大概は突然、借金取りのようにドアを叩いて、インターホンを鳴らし続けました。いっきに大勢来過ぎて全員帰らそうと思ったら勢いでみんな入って来てしまったり、Sくんと友達ではない子や他学年の子までやって来るようになってしまいました。ドアを開けたら最後、なだれこまれるので、インターホン越しに、ごめんね…帰ってね…を繰り返しました。

みんな、お家の人が働いていたり、介護で家におらず、鍵っ子でした。我が家は「17時までしか遊べない」と決めていましたが、中には「18時までは帰って来るな」という家庭もありました。うちはもうダメです…と伝えても、親御さんが18時までよろしく!と言われる事もあって、大変困りました。

私の体調が悪くなってからは、Sくんが絶対来るなよ!と断って来るようになり、徐々に無くなって行きました。

Sくんはまだ一人で外出できません。公園やコンビニへみんなが行っていても、そこへ出してはやれません。家に友達が来なくなってから、Sくんと周りの子供達とが疎遠になりつつあるのも感じていました。

私:「ごめんな…ママ、もう疲れてしまった。たまに夏休みとかにお友達呼んであげるからそれでいいかな?」

Sくん:「いいよ。あいつらな、僕と遊びたいんじゃないねん。うちのゲームがしたいねん。だから、僕が誰かを呼びたくなったら言うから、予定を考えてね。もう無理しなくていいよ。」

Sくんはよく分かっているようでした。

それから、虐め、不登校、別室登校を通して、学校には復帰しましたが、Sくんは友達と疎遠になってしまったようでした。

私ももう無理はしないので、どうか、Sくんも無理はしないで欲しいと願うのでした……。

つづく。