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かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第115話「お母さんが頑張るのは当たり前?」【2016年10月】

障害のあるお子さんの保護者の方、特にお母さん達は皆さんどんな生活をしているでしょうか。

発達障害の場合では、幼児期には週1〜2回の療育や通院の付き添いがあります。学童期には学校側から言われて授業の付き添いをされるお母さんもいます。仕事を減らしたり辞めたりする事になったり、他の兄弟姉妹の相手ができなくなる事もあります。もちろん、気持ちは我が子の為にと上を向いています。

中には、これに加え、”障害児の親はPTAを二役持て!社会に迷惑をかけているのだから!”という体制の小学校も存在しています。我が家のように特別支援をお願いして、”障害児の親はもっと引っ込んでるもんや!”と暴言を吐かれるケースもあります。PTAや周りの保護者、先生方とのやりとりも複雑に絡み合い、ストレスになる場合もあります。

お母さんが頑張ってしつけをしていないから発達障害児の症状が治らないと誤解されたり、障害児が生まれた責任が親にあるわけではないのに行動に自粛を求められたり、奉仕を強要されたりする事もあるのが現実です。

また、学校に特別支援をお願いする時、家庭内での取り組みについてもお話したり、勉強も学校と二人三脚、ずっと横に付いて見てやったりする事もあります。「お家でも頑張ってください!」「あとはご家庭でお母さんが見てあげてください!」どんどん、どんどん、負担は増えて、でも、気持ちは我が子の為にと上を向いています。

だから、障害児を抱えるお母さんは頑張りすぎてしまうのです。

お母さん達は、たまには、身体の元気な親族にお子さんの事をお願いしたり、ヘルパーさんや個別学習塾をうまく利用して負担を減らしていかないと、心も身体も限界を迎えてやがて壊れる時がやってきます。

私は「お母さんが元気な事が子供にとっての一番の幸せだ」と思っています。

だから、部分的に人に任せて時間を作り、何でもいいから趣味など見つけて打ち込んだり、気ままに買い物に出たりした方がいいと思うのです。

いつも、気持ちは我が子の為にと上を向いているけれど、子はいつか成長し、自立する時がきます。自立は、みんなと同じタイミングか、みんなよりは後のタイミングかもしれませんが、今よりは必ず離れて行きます。

私の母が、障害児であった私から解放されたのは、私が結婚した時だったと思います。肩の荷がおりたような、それまでの緊張した素顔から、普通の老いたおばあちゃんへとシフトしていく様が印象的でした。

上を向いて歩いていく事に変わりはありませんが、子を想う気持ちと同じだけ、お母さん達は自分自身を労る気持ちを持って自由気ままに行動を選択して欲しいと私は思います……。

つづく。