かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第194話「白菜鍋」【2017年1月】

ご訪問いただき、ありがとうございます。

読者登録をしてくださった方、星をくださった方、メッセージをくださった方、ありがとうございます。ありがとうを糧に更新を続けていきます。

これからもよろしくお願いいたします。

* * *

義実家近くの益城町を通りました。傾いたままの電柱や崩れたままの家屋。私は阪神・淡路の時を思い出しました。

その頃、親戚が被災して、我が家へ避難してきていました。14歳の私は反抗期真っ只中、ハンガー・ストライキをしていました。

避難していたおばが、白菜鍋という”水がなくても作れる鍋”を作ってくれて、「生きているだけで十分幸せなんよ。」と話してくれました。

あの頃、14歳の私なりに悩んでいたのは確かですが、震災があってからと、ある前とでは、何かが変わっていました。

それから。我が家では白菜鍋が食卓に登場するようになり、街はいつしか綺麗になり、親戚の間でも”そのこと”を話さないようになっていきました。

良くも悪くも、”そのこと”は風化します。

思い出のある熊本が変わり果てた姿になった事を、この目で確認して。何でもないこの瞬間、この日常を、大切に生きようと思ったのでした……。

つづく。