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かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第236話「これは誰の願いなのか」【2017年3月】

Sくんのこと ママのこと

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少なからず私にもパパにも発達障害があると確信していますが、発達障害のあるかいじゅう兄弟を育てる中で、「これは誰の願いなのか」、繰り返し確認しています。

なぜなら、私自身、人との境界線が本当のところは分かっておらず、自分ができる事は相手もできるはずだと思いがちで、自分が分かる事は相手も理解できるはずだと思いがちだからです。

「人は人、自分は自分で、全く関係はない」これを幼い時から繰り返し自分に言い聞かせて、境界線に対する感情をコントロールして来たつもりですが、我が子の事となるとまた違ってしまいます。

久しぶりに通い始めた学校でも、朝の会の前にいきない3人から1発ずつ頭を殴られて、たんこぶができて帰ってきました。怖くて先生には言えなかったそうです。泥のような感情が揺さぶられました。

……Sくんが虐められた時や、不登校の時、私達は必ず先にSくんの想いを聞きます。聞いてから、物事を整理して、代弁者として行動せねばと努めます。

参観での9歳児からの嫌がらせに、私自身がカチンと来たのか、母親の事を言われて人形のようになるSくんを見てカチンと来たのか、あの時、久しぶりに分からなくなりました。ただ、この場を仕切るのは担任の先生だから、私は出る幕ではないし、一切無視だな、それだけを感じました。

幼い時から、自分は他人と自分の境界線が分かりにくい方で、それがみんなとは違うと分かって生きてきたので、自分をいつも空から俯瞰で見ていて、感情をオフにしてきました。あの時、顔は普通の表情を保っていたかもしれません。

Sくんは発達障害があるけれど、いつか、そういう風に進化するかもしれないと思います。それは定型でいう成長とは違う、生きにくさを軽減する術なのかもしれません……。

つづく。