かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第254話「成長と忘却の狭間で」【2017年4月】

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先日、母の三回忌がありました。初めての法事では、じっとしていられなかったり、おばあちゃんの事を思い出して泣きだしていたかいじゅう兄弟でしたが、今回は座っていました。じっと前を向いて、終わるのを待っていました。二人の成長の姿であると同時に、こうして悲しみを少しずつ忘れて、そこにおばあちゃんがいない事に慣れていくんだなと思いました。

私の方はと言うと、幼い頃から、「お母さんが先に死んだらどうしよう、生きて行けない、でも私は病気があるからお母さんより先に死ぬし幸せだ」と思って生きてきたのに、膵臓癌であっけなく母が亡くなると、ただ淡々と母の死に向き合って行く自分に出会い、戸惑いました。今は母のいないこの世界が、またそれまでとは別の何処かのような、そんな感覚の中にいます。

おばあちゃんが亡くなってから、かいじゅう兄弟は夜になると「ベッドの汽車に乗って雲にいるおばあちゃんに空いに行く」と言っていました。それが一年くらい続いて、それから、Sくんはホームビデオを繰り返し観ては、「おばあちゃんはもういない」と泣き続けました。弟Aくんは「どんどん、おばあちゃんとの思い出が頭から消えて行く」と話していました。

また一年、また一年と、成長と忘却を繰り返しながら、残された私達は生きていくのだと思います……。

つづく。