かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第299話「搭乗拒否」【2017年6月】

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私はまだ車椅子を利用していませんが、将来的に車椅子に乗る可能性はあります。搭乗拒否問題をニュースで知り、合理的配慮に欠ける出来事だった、障害者差別解消法の視点から一石を投じる出来事だったと感じました。

(合理的配慮とは?→「障害がある人から、社会の中にあるバリアを取り除くために何らかの対応を必要としているとの意思が伝えられたときに、負担が重すぎない範囲で対応すること」by 内閣府

過去に、私も搭乗拒否を言われた事があります。

航空会社の方:「身体障害者であるあなたと、お子さん2人の、計3人では搭乗できません。」
(※この頃はまだ、かいじゅう兄弟が発達障害と診断されておらず、特別な困りもなかった。)

航空会社の方:「緊急時に、身体障害者であるあなたは、お子さん二人を抱えて走れますか?無理ですよね?だったら、往復、あなた以外に、大人の方2名ないし、1名を同行させてご搭乗ください。私達は一切お手伝いいたしませんから!」

えええ?!

私:「私は身体障害者ですが歩行が可能で、子供を抱える事はできます。が、2人を抱えて走った経験はありません。しかし、母親なら誰しもそうするように、緊急時に子供2人を置いて逃げるような事はないので、私も抱えて走ろうとすると思います。ちなみに、妊婦の方も同じように子供2人を連れていたら搭乗拒否ですか?健常者だけれど、子供が4人や5人、たくさんおられるお母さんならどうですか?」

航空会社の方:「身体障害者の方だけダメです。」

私:「緊急時、妊婦が2人抱えて走ったり、お母さんが5人抱えて走ると?」

航空会社の方:「はい、母親なら当然です。私達は一切お手伝いいたしません。」

はぁ……?

障害者だからと言って何でも助けてくれとは思っていないし、助けられる事が当然とも思いませんが、”一切お手伝いいたしません”のスタンスには違和感を感じ、緊急時という切り口で話していたはずがおかしいな……これ以上話しても搭乗拒否である事は変わらないな….…と感じ、電話を切り、別の航空会社に電話をしてみました。すると、

別の航空会社の方:「私達はできる限り万全の体制で、お客様とお子様達をお迎えしたいと考えております。困っている事、心配な事はお話ください。必ず、”搭乗できる形での対応”をいたします。もしもの緊急時の際も、私達はお手伝いさせていただきます。安心して空の旅をお楽しみください!」

というわけで、前者の航空会社の利用はやめて、後者の航空会社をずっと利用しています。
(後者の航空会社での神対応エピソード→http://kaiju-brothers.hatenablog.com/entry/2016/12/30/093312

私の場合は設備面の相談ではありませんでしたが、障害者差別解消法の視点から言えば、障害者だけ搭乗拒否するという事は差別にあたります。
(この出来事は障害者差別解消法が施行される前の話です。)

今、ニュースで話題になっている搭乗拒否問題は、事前にそうなる事は想定できていた行動だったと思いましたので、渦中の方は勇気を持ってその場へ向かわれたのだと思いました。

クレーマーだとか、歩けない人はタラップを這い上がらせられると分かっていたなら仕方がない、事前連絡しなかったのなら仕方がないという意見もあるようですが、事前連絡したら搭乗拒否どころかチケットの予約すらできなかったのです。

「問題を解決する前から、門前払いすれば、問題に取り組まなくていい」わけです。

本質は、「その航空会社が、設備の手配や、準備をせずに、障害者を門前払いしていた」という問題なのです。

法律を盾に、障害者本人が行動を起こせば、”弱者は排除すればいい”なんていう時代はなくなっていくはずだと思います。搭乗拒否問題は、私にとって、既存の枠組みを壊して作り直して行く事について考えさせられる出来事でした……。

つづく。