かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第336話「美しい国」【2017年8月】

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遠くの国が美しく見えているだけなのか、昨今の保育園待機児童問題やPTA問題や、私の周りに起こる差別を見ていると、日本人って”根っから意地悪”なのではないかと思ってしまいます。

保育園を作る場所に対して地域から反対の声が上がるとか、共働き世帯が多い中でPTAの受け持つ役割の縮小化をはからないとか、様々な障害者に対する視線も冷たく……、思いやりや、人の気持ちや事情を考えて行動しましょうという道徳的なものは何処にもないと感じています。

発達障害があるSくんは、周りの様子を汲み取りにくかったり、場に合わない発言や行動をしてしまうこともありましたが、最近は、様々な場面をマニュアル化して、こんな時はこうするのが適切と覚えて、生活しているそうです。一見、健常児のように、思いやりを持って、相手の気持ちを考えて行動しているように見えますが、そうではないそうです。

気持ちは分からない、と。

だから、過去の経験の中から合うものや近いものを探して、なかったら、近くにいる大人か親友に聞いて教えてもらうのだそうです。

Sくん:「普通の子(健常児)は気持ちが分かったり、普通の大人(健常者)は事情まで分かったりするんだよね?どうして、少子化が加速していて、子育てが難しい時代で、保育園が足りないのに、反対するの?PTAも、みんな働いていたり、お父さんかお母さんかしかいなかったり、他にも大事なことがあるんだから、みんなで仕事や行事を減らしたらいいやん。困っている人がいたら助けるのが当たり前でしょ?なんで、人の気持ちが分かるはずの普通の子が、いじめをしたりするの?ほんとの、ほんとに、人の気持ちを分かっているの?分かったつもりで分かってないか、分かっているけど根っから意地悪か、そういうことにならない?」

うん。私もそう思います。

あたたかい人もたくさんいるけれど、私の周りだけでいえば、あたたかくいれない人の方が圧倒的に多くて、互いに、苦しみの淵にいます。心が貧し過ぎる。

私とパパには発達障害が半分くらいあって、かいじゅう兄弟にも発達障害がある、だから、完全に健常な状態というのが分からないというのが正直なところですが、本当に、発達障害がない人たちは、気持ちや事情を、思いやりを持って受け取り、対処する気、あるのか、と繰り返し思ってしまいます。

私達は人の気持ちを分かっていない可能性が高かったり、かいじゅう兄弟は相手の表情から心情を読み取れなかったりするので、人を傷つけないように、慎重に、丁寧に、コミュニケーションをとっていかなければならないと思っています……。

つづく。