かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第348話「パパはネネちゃん」【2017年8月】

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* * *

最近…パパとSくんの不仲なやりとりが、パパが劣勢で、Sくんの物言いに押されて来ています。

Sくんのメンタルが強くなったのはいいのですが(でも主張はパパの方が正しい)、負けてるパパの様子も少しかわいそうで。パパはやり場のない怒りをクッションに八つ当たり。ボフ!ボフ!っと叩く音がします。その様子はまるで、クレヨンしんちゃんに出て来るネネちゃんがウサギのぬいぐるみを叩く様子みたいで。手が出なくなって来たのはパパ自身の成長なんだなと思いますが、かなり、しんどそうです。

おそらくパパは、Sくんの障害を受け入れられておらず、Sくんに健常の小4の出来を求めてしまう。まず、そこで衝突が起きます。それから、注意した後や怒鳴った後のSくんの精神攻撃に完全に巻き込まれてしまっています。

パパ:「お前、なんで宿題やらないんだよ!いい加減、宿題やれよ!」
Sくん:「分かってる!ウルサイーーー!ギャァァァ!」
パパ:「うっせーよ!黙れ!小4のくせにこれくらいもできんのか!」
Sくん:「ギャァァァ!キィィィィ!宿題やれって法律ですかー?」
パパ:「法律知らんくせに、法律語ってんなよ!宿題やれや!」
Sくん:「キィィィィ!法律で決めてくださいー!親って子供怒鳴る為に、子供作ったんですかー?」
パパ:「うっせー!殴んぞ!」
この辺りでほんとに手が出るか、ネネちゃんになるか。

小学生同士の喧嘩みたいに、売りことばに買いことば。Sくんの言ってる事はデタラメですが、うまく相手を混乱させて、本筋から引き下ろしてしまいます。精神に疾患がある人によくある感じの巻き込みです。

私が言っても、宿題をしない時はしませんが、最近は……。

私:「ところでSくん、宿題、どの辺まで進んでる〜?」
Sくん:「まだ、してない。」
私:「いつ、やる〜?」
Sくん:「いつか、やる。」
私:「明日は遊びに行く予定で、ママは宿題終わってない人を連れて行く予定ないけど。もう夜の9時だよ。大丈夫?」
→は!っとなってやる。
→それでもやらず、グダグダしたまま寝る。

宿題しないまま寝た場合……
私:「起きて。宿題してないよ?今から起きて宿題するのか、明日の朝に起きて宿題やるのかどちらにする?お出かけきっと楽しいよ〜。」
Sくん:「……明日。朝。する。」

朝……5時。起こします。さすがに、遊びに行きたくて、やります。

私も鬼だな…と思いながら、なるべくSくんから精神攻撃を受けないワード(すべての否定語、意味のない疑問形、避ける)を使って、おだてたり、楽しい話をしたり。挑発しないようにします。それでも精神攻撃してきたら、スルー。気にしません。巻き込まれないように徹します。

Sくん:「バーカ!死ね!早く病気悪くなって今すぐ死ね!ヘルパー使って生きてても何の役に立たないママ!死ね!死ね!死ね!ギャァァァ!」
私:「はい。宿題するかどうか選ぼうか。あと、声を少し小さくしようか。」
Sくん:「宿題は…いつかする。」
私:「うん。んじゃ、しようか。横に付いてた方がいい?いない方がいい?」

こんな感じです。よく、叫びながら、”どんなつもりで子を持ったか”も聞かれますが、本題は、宿題をしよう!とか、お片付けをしよう!とかなので、その時はスルーします。

私の目的は期限までに宿題をさせることなので、その時ムダな会話を続けたり、腹を立てたりするのは遠回りで、余計、疲れるのです。

私はSくんに挑む前、感情OFFタイプです。Sくんは不器用なだけで、悪い子ではない。Sくんは精神攻撃して来るけれど、それは脳の障害によるもので、こちらの機嫌を悪くしようとしているわけではない。基本、Sくんは悪くないところからの出発で、大きな声だけはご近所迷惑になるので都度ボリュームダウンしてもらいますが、自分が巻き込まれない、本筋を見失わないのが大前提なのです。

まるで、濁流に飲まれるSくんを引き上げるような、うまくやらないと自分も濁流に飲まれてしまう、そんな感じです。

パパは今、必死に格闘しています。まず短気なので、感情ONだし、否定語やムダな疑問形を使ってしまって、濁流に飲まれていきます。それから、その濁流はSくんのせいで発生したと腹を立ててしまいます。

パパ:「お前!もう出て行け!消えろ!死ね!ギャァァァ!」
Sくん:「はぁ?稼げない子供に、親がそんなこと言うん?児相に電話すんで。ギャァァァ!」

なかなかです。

私:「いや、二人とも!出て行くとか、稼ぐとかいう話じゃなくて、しゅ!く!だ!い!!あと、二人とも声小さくしようか。」

パパとSくんの葛藤はまだしばらく続きそうです……。

つづく。