かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第404話「大学に行きたい!」【2017年10月】

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生き物学者になりたい!貨物列車の運転もしたい!自然の多いところに暮らしたい!などなど、Sくんにはたくさんの夢があります。でも、どうしてそんな事を言うのか、私には理解できませんが、パパはSくんを完全否定です。

パパ:「お前なんか生き物学者になれねぇよ!馬鹿だから大学も行けねぇし!お前の人生なんか最初から終わってるんだよ!」

(Sくんのいないところで…)
私:「そんな酷い事を障害のある子供に言ってはならない。それは、絶対に間違いだよ。障害があるかないかに関わらず、夢や希望を後押しするのが親の役目。生き物について勉強する大学はたくさんあるし、Sくんも入試方法によっては入れてもらえるかもしれない。いつか、合う勉強方法が見つかるかもしれない。」
そんな話をパパに話したと思いますが、聞き流しているようでした。

私:「そうやってSを追い詰めて、将来、完全な引きこもりになってしまったり、ニートになってしまったりしたら、自分がずっと養っていくんだよ?そのことも考えているの?もしくは、近い将来に生きる希望を無くして、Sが自殺したらどうするの?」

パパ:「それは、それで、いい。」

そう言われる気がしていましたが、やっぱりそうでした。

言われたすぐは人形のような顔をして言い返さなかったSくんですが、夜中、「ぼくは大学へ行けないの?」と言って、ウワァっと溢れる涙が止まらなくなりました。

……もしかしたら、いつかSくんは夢を諦める日が来るかもしれません。いくら応援したって、努力したって、結果がダメな時もある。でも。まだ9歳ですよ?みんな、様々な夢を見るんじゃないでしょうか?ユーチューバーになりたい子、警察官になりたい子、運転士になりたい子、仮面ライダーになりたい子、たくさんの夢があちこちにあるじゃないか!サッカー選手になりたくて、サッカーを習って一生懸命に頑張っている子に、"それは一握りの天才しかなれないものだから、所詮凡人のお前は努力なんかやめちまえ!"と、パパは言うのでしょうか…?

もしかしたら、10年後、20年後は、今は存在しない職種や、就業形態の仕事があるかもしれないのに、なぜ、パパは、Sくんを完全否定なのか。私には理解できなくて、想いは向こう岸には届きません。ただただ暗闇で泣き続けるSくんを抱きしながら、「つらいよね。悲しいよね。でも大丈夫だよ。方法は必ずあるんだよ。今の自分に解決できないことでも、誰も助けてくれないことでも、必ず、自分が生きてさえいれば、学びを得て成長した自分が、今日の自分を未来から救いに来るよ。」と話し続けていました……。

つづく。