かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第413話「クラスの中の悪バランス」【2017年10月】

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* * *

Sくんの学年は20人に満たない人数で1クラスしかありません。だからずっと同じクラス。仲良しな子と離れる心配がない代わりに、虐めをする子と離れられない不安がずっとあります。

Sくんに対する激しい虐めは今はないようですが、クラスを仕切る男の子(Bくん)が毎日サッカーをするぞ!と声をかけ、しない子は首を掴まれて頭を黒板に打ち付けられるそうです。

だから、何人かおでこに傷がある子がいるのか…。

先生は把握しているようで、後から必ずBくんを指導をしているけれど、やる最中は必ず先生がいない時。やめろよ!と止めに入れる子もいなければ、やられる子もやられっぱなし。自分がやられたら恐いから、誰も先生を呼びに行く事もなく、後から、傷を見て先生が気付くようです。

Sくんは散々虐められて、不登校にもなって、親が学校に話し合いに来ている事を、子供達も把握済みなので、Sくんだけは、サッカーをしなくても頭を打ち付けられないそうです。

そう。次、Sくんが怪我をさせられたら、我が家は、もう、学校ではなく、警察へ被害届を出すつもりでいるので、それに子供達も薄々気付いているのです。

私:「それで…Sは休み時間何しているの?」
Sくん:「一人で遊具か…一人で図書室。」
私:「Sが一人でいていいなら、それでいいよ。◯◯くんや△△くんはサッカーしてるんやんな?」
Sくん:「うん。ほんとはサッカーしたくないって言いながらやってる。俺と遊びたいけど、Bに頭打ち付けられるから、ごめんって言われてる。ほんとは一人は嫌だけど、みんなサッカーするしかないねん。」
私:「そっかー…。なんか、おかしなクラスやな。嫌なら、嫌で、いいのに。恐いから従うのが普通になってるんやな。Bくんに頭打ち付けられそうになったら、抵抗するとか、やり返すとか、先生に相談するとか、ないの?」
Sくん:「…ないと思う。自分がやられるのが恐いから。」
私:「んじゃ、Bくんが、Sをやれ!って言ったら、みんな従ってやるの?」
Sくん:「やると思う。」
私:「そっか、、」

もやもやするけど、親である私が入って、更に関係がこじれたりする場合もあるかと思うと、こうやってSくんの話を聞いて、知恵を付けたり、応援するしかないのか…と思います。

私:「学校で、気が楽な時はどんな時なん?」
Sくん:「うーん……ない。あ!あるわ。宿題の直しを休み時間にしてる時!先生がいて、先生が宿題を直しなさいって言うから、みんなはサッカーしなくてもBに頭打ち付けられないし、俺も一人じゃない。」
私:「そっか、、んじゃ、宿題直しないように、全部完璧にして行ったら…あかんのやね(笑)。」
Sくん:「うん、そう。ママがチェックしても1個か2個、間違ってるとこ、残しておいて!」

……Sくんは、20人に満たない1クラスで、クラス替えもなく過ごしています。小さな集団の中でうまくやる方法をよく見ているのだと思います。自閉症があるのに、ほんとによく周りを見ているな…と思います。

Sくん:「ママが子供で、このクラスにいたら、どうしてた?」
私:「Bに向かって行く。」
Sくん:「ボコボコにされんで。」
私:「うん。昔、あったわ。強い子に向かって行って、殴られて、歯折れて、鼻血も出て。でも、行かないよりはいいと思ったわ。これ、ママの場合だから、学校もメンバーも違うし、Sに同じようにしろって言ってるわけじゃないからね。」

あと二年と半分、Sくんはこのクラスにいる予定です。何事もなく卒業まで行くとは思えませんが、私の中の、小学生だった頃の私がうずうず、イライラしながら、大人の私はひたすら後方支援を続けます……。

つづく。