かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第417話「高3の古典」【2017年10月】

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* * *

昔話です。高校三年の古典の教科書は源氏物語だったのですが、なぜか、普通クラスの中で私のいたクラスだけ特進クラスの先生が古典を担当されました。

まず、新学期を迎える前に、教科書を一年分予習したノートを作るように言われました。春休みの宿題です。特進クラスの友達の手を借りて、なんとか予習ノートを用意しました。

新学期が始まると、今度は、源氏物語の暗唱が課題として出されました。私は記憶力に問題がありましたが、自分でも、「自分はただの阿保なんだ」と思っていました。

朝、授業が始まる前の時間に、図書室内にデスクのある古典の先生の所へ、覚えた源氏物語を暗唱しに行かなければなりませんでした。

古典の先生:「はいダメー。そこは、◯◯ではなくて、△△です。出直して来て。」

私なりに努力をして、何度もトライしましたが、思うように覚えられませんでした。

そんなある日の事。

古典の先生:「君ねぇ、何回来るの?ちゃんと覚えなさいよ。これくらい。テストには源氏物語の本文は載せないからね。なんでこんなにできないの?こんな生徒が我が校にいるなんて…。」(←意地悪ではなく、本当に残念そうに。)
隣のデスクの数学の先生:「あれ?また来てんの?先生、この子、数学はできる方ですよ。どーしたん?」
私:「えー…っと、昔から、何も覚えられません。」
古典の先生:「え!」
数学の先生:「え!」
私:「小学校受験で入って、中学の内部進学では落ちませんでしたが、高校の内部進学は勉強はできない方だと分かっていたので、普通科にしました…。勉強時間は、勉強ができる人や勉強のセンスがある人よりは、美術系に進学する為の予備校にも通っていますので、少ないと思います…。でも、その時間を勉強に当てても、たぶん、私は覚える事はできません。…とりあえず、またトライします。すみません。」

ある日の授業中…

古典の先生:「はい、ここはどういう背景から、どんな心情を描いているか説明しなさい。」
(私が当てられてきちんと答えると…)
古典の先生:「んん?君ー…全然覚えて来ないのに、源氏物語の中身はよく知ってるのね。」
私:「あ。"あさきゆめみし"で読みました。」
古典の先生:「???」

努力はしたつもりですが、結局、暗唱は最初の区切りまでしか覚えられませんでした。授業について行く為に、漫画のあさきゆめみし源氏物語を捉えていました。古典の成績は、テストは8割とれて、5段階の4でした。

もう20年も昔の話ですが、未だに、図書室の奥の古典の先生のデスクが夢に出て来ます……笑。

つづく。