かいじゅう兄弟

二分脊椎症のママと発達障害のかいじゅう兄弟が繰り広げるドキュメンタリー

第583話「卓上の消しゴム」【2018年4月】

ご訪問いただき、ありがとうございます。読者登録をしてくださった方、星をくださった方、メッセージをくださった方、ありがとうございます。ありがとうを糧に更新を続けていきます。これからもよろしくお願いいたします。

* * *


パニックになると何も見えなく、聞こえなく、分からなくなってしまうSくん。消しゴム1つで大騒ぎです。


学校の先生は「生活面に心配はありません、大丈夫ですよ。」とおっしゃいますが、他所ではそうでもありません。例えば、放課後デイサービス型の学習塾では、自分の中で、"今日は宿題が多い"、"頑張ってやらないと夜がキツい"と、学校で出された宿題に気を取られていると、聞き逃しがあるようです。


今、小学校というリズムの中で、4年分の慣れと、周りからの声かけがあって、"できている"という感じですが、中学へ行って環境が変わり、同じ支援が受けられるかは分からないという不安があります。「5年という学年になった今から、自分でパニックや気が散る事を調整できるようにトレーニングしていかなければならない……!」と、放課後デイサービスの先生からもお話がありました。


例えば、Sくんはよく卓上の消しゴムを見失います。プリントの下にあったり、目の前にあったりしますが、本人は、"なくなった!消えた!もう字を間違えても消せない!だから宿題できない!宿題してないとみんなの前で先生に怒られる!怒られると学校行けない!"となり、大パニックに。小さな出来事を大きく広げてしまい、泣き叫び、のたうち回って、力尽きるまで発狂し続けます。


私:「必ずあるよ。見つかるよ。」


私:「もしも無くなっても、たくさん在庫を買ってあるから大丈夫だよ。」


私:「困った事があっても、大概どうにかなるよ。」


なんとか落ち着くように消しゴムを探しながら声かけを続けます。


大人が、"大概どうにかなる"と思えるのはその経験からだ…とは思いますが、10歳のSくんはまだ経験が少ないのと、物事の捉え方に癖があるので、様々な事が、健常の10歳の子供がやるようには身につきません。


もう10年も、消しゴム1つないだけで、パワーを全部使い果たすくらいのパニックを続けています。消しゴムが無くなっても、その後、すぐに見つかったり、代わりのものを借りたり、無くても何とかなったりしてきた経験があるはずですが、必ず、長時間のパニックタイムへなだれ込んでしまいます。


もしかしたら、トラブル→パニックと、そういう風にインプットしてしまったのかな?とさえ思います。


小さなトラブルから大きなパニックを自分で作り上げてしまわずに済むように、どう、導いて行ったらいいか、今後の課題だな…と思いました……。


つづく。